電子工作


 

デジタル回路とアナログ回路

 

現在、 ほぼあらゆる機械(システム)の制御には、コンピュータ技術が使われてお

り、そのベースになるのがデジタル回路技術です。 デジタル回路の場合、0(Low

)と1(High)の電圧レベルのみが使用されるため、  データを大量に扱えるだけで

なく、高速に処理できるようになります。  したがって、  皆さんが普段使っている携

帯電話をはじめとする家電製品の回路部分の大部分は、デジタル回路からできて

います。

 

では、アナログ回路技術は必要ないのでしょうか。そうではありません。各家庭の

近くにある電信柱から電気を引いて、家電製品へ電力を供給するためには、電圧

を変換して(高電圧を低電圧へ、交流電圧を直流電圧へ)使えるようにするための

電源回路が必要ですし、テレビやラジオそして携帯電話で放送局や通話相手から

送られてくる音声信号を聴くためにはスピーカーを使わなければなりません。これ

ら全てアナログ回路で制御されます。つまり、機械と人間もしくは自然とのインター

フェースにはどうしてもアナログ的なものが介在することになります。 ゆえに、どん

なに科学が進んでも、 デジタル回路とアナログ回路は車の両輪のように、回路技

術の基本的な構成要素になることを忘れないでください。

 

歴史的に言っても、アナログ回路が最初に発明された訳ですし、まずは、アナログ

回路技術からスタートするのがリーズナブルだと思います。

 

ここで電子工作(または回路設計)を行う上で便利なツールも紹介しておきましょう

。電子工作を行うためには、電子部品や基盤などが必要になりますが、 回路シミ

ュレータがあればコンピューター上で回路特性などを詳細に評価できるようになり

ます。 部品コストや測定に要する時間を節約できる点でも、 回路シミュレータの活

用は重要になってきます。 また、 電子工作の初心者が各部品(トランジスタ、ダイ

オードなど)の基本的な振舞いを理解するのにも大いに役立ちます。

 

フリーの回路シミュレータ

 

 

アナログ回路技術

 

企業にとって、電子回路技術はノウハウの塊です。したがって、企業が持つ技術が

一般に公開されることは滅多にありません。  こういう事情から、電子回路のサンプ

ルが書籍やネットで詳細に解説されることもあまりないと言えます ( 一部の回路技

術関係の雑誌を除けば)。逆に言えば、既存の技術に囚われずに自由な発想を持

って、新しい技術にチャレンジできる可能性が大いにあるということです。

 

電源回路

 

電子回路が動作するためには電力が必要になります。この電力を、各回路に供給

しているのが電源回路です。まずは、電源回路からスタートしましょう。

 

 

 


 

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