滑車の問題(その1)
定滑車や動滑車で構成された以下のようなシステムがあります。 四つの重りの加
速度(天井に対する)を求めてください。 滑車は質量が無視でき、なめらかに動き
ます。そして、ひもも質量が無視でき、滑らずに動きます(図1参照)。
特に、M1=M、M2=3M、M3=M/2、M4=3M/2の場合について、 加速度や張
力を具体的に計算してみてください。また、真ん中にある動滑車に対するM3とM4の
重りの加速度はどうでしょうか!?
滑車やひもの質量が無視でき、 空気抵抗や摩擦の影響を考えない理想的な状態
での結果は、上の計算で求められるはずです。 では、実際に実験をした場合にどう
なるかを調べてみてください。実験に使う器具やその材質だけでなく、実験を行うと
きの温度や湿度も測定結果に大きく影響してくると思います。 そして、重りの加速
度をいかに正確に測るかも、一つのチャレンジングな作業になってきます。
近い将来において、 ペーパーテストではなく上記のような実験をやらせて短時間(
6時間〜8時間)でレポートを提出させるような大学入試の形態が、 一般的になる
かもしれません。 特に、 理系の場合は実験の結果に基づいた卒論を書かないとい
けない訳ですし、むしろ、後者の選抜のし方の方が新入生の能力を見極める上で、
より機能するはずです。