答え(角、その1)
まず、図形の性質を調べてみます。 図1から判るように、三角形OABは二等辺三
角形です。したがって、辺AOと辺ABの長さは等しくなっています。
AO=AB ∠ABO=50°
(Functionviewで作成)
辺OBの長さは、辺AO及び辺ABの長さを1とすると、 2・COS(50度)となります
。
次に、 三角形OBCを使って角度を求めるための連立方程式を立てます。 その前
に、辺OCの長さを求めておきます。 三角形OACにおける辺OCと辺OAの長さを、
それぞれ、XとYとおきます(図2参照)。
OC=X AC=Y
(Functionviewで作成)
すると、 以下のようなXとYに関する連立方程式が得られます。 但し、辺OAの長さ
を1として計算しています。
X COS80°+Y COS60°=1 X SIN80°=Y SIN60°
これらを、XとYについて解いた結果を以下に示します。ここでは、三角関数の加法
定理を使って解の形を簡単化しています。
X=SIN60°/ COS50° Y=SIN80°/ COS50°
これで準備はできたので、 角度を求めるための連立方程式を得ることを考えましょ
ょう(図3参照)。
BC=a ∠CBD=b°
(Functionviewで作成)
辺BCをa、角CBDをbとおいて連立方程式を立てます。 辺AOと辺BDは互いに平
行にとっています。 点Oを座標の原点として、辺OA方向をx軸に、それと垂直な方
向をy軸とします。 そうすると、点Cの座標は考えるルートによって記述が違ってき
ます。点Oから直接、点Cに向かうルートに関しては、
X座標: SIN60°COS80°/ COS50°
Y座標: SIN60°SIN80°/ COS50°
となります。また、点Oから点Bを経由して点Cに向かうルートに関しては、
X座標: 2 COS250°−a COSb
Y座標: 2 SIN50°COS50°+a SINb
となります。 それぞれの座標の値は等しくなるので、aとbに関する連立方程式がで
きます。aを消去して、bについて整理すると以下の式が得られます。
TANb=SINb / COSb
=(SIN60°SIN80°−SIN100°COS50°)/(2 COS350°−
−SIN60°COS80°)
加法定理を使って多少変形しているので、 注意してください。 さらに加法定理を使
って、分子と分母をSIN50度、COS50度そして数字だけで表現すると、
TANb={ SIN50°+(3)1/2 COS50°−1}/ (3)1/2 { SIN50°+
(3)1/2 COS50°−1}=1/(3)1/2
となります。 以上から、角CBDの大きさが30度であることが判ります。ゆえに、求
めるMとNの大きさは、それぞれ、30度、80度であるという結論が得られます。