答え(球、その1)
この問題を解く上で、まず四つの球の中心の位置関係に注目します。球の中心間
の距離は、常に半径の二倍になるのでその距離は2ということになります。 つまり
、四つの球の中心同士をそれぞれ線分で結ぶと、正四面体が出来上がります。こ
れで位置関係は判りました(図1参照)。
(Functionviewで作成)
したがって、平面から上の球の中心までの高さは1に正四面体の高さを加えたもの
になります。
では、正四面体の高さを求めることを考えましょう。 高校で学ぶ球の方程式を使う
方法もあるかと思いますが、 ここでは中学生でも判るように図形的に求めてみま
す。 図2は正四面体を真上から見た図です。 下の三つの球の中心が正三角形を
形成し、上の球の中心はその三角形の中心(重心)に来ます。
(Functionviewで作成)
角O(D)O(B)O(C)が30度であることに注意してください。ただし、この角度は実際
の立体図上の角の大きさではなく、図2の平面上の角の大きさです。 ここで、点O(
D)から、 三点、O(A)、O(B)、O(C)を含む平面上に垂線を下ろしたときの交点をGと
すると、線分O(B)Gの長さは2ルート3/3となります。
次に、三角形O(B)O(D)Gを考えます(図3参照)。 線分O(D)Gの長さが求める正四
面体の高さになります。
(Functionviewで作成)
よって、 ピタゴラスの定理を使って計算すると、正四面体の高さは2ルート6/3と
なり、 平面から上の球の中心までの高さは1+2ルート6/3ということになります。