答え(最大値、その1)
関数がXとYに関して対称であるから、 まずY=K−X上で関数値がどのように変
化するかを見てみましょう。Y=K−Xとおいて、
F(X、K−X)=SINX SIN(K−X) SINK
関数FをXについて微分すると、
dF/dX=COSX SIN(K−X) SINK−SINX COS(K−X) SINK
上記の関数はX軸上そしてY軸上では0となるので、またXとYが0度から90度の
範囲では関数は常に正の値を取るため、この領域のどこかで極大値(最大値)を
取ることは明白です。その点をdF/dX=0とおいて調べてみます。
SINKは0ではないとして( K=0はX=Y=0に対応し、 K=πはX=Y=π/2に対
応して、それらの点ではF(X、Y)=0となっている)。
COSX SIN(K−X)−SINX COS(K−X)=0
→ COS(−X) SIN(K−X)+SIN(−X) COS(K−X)=0
→ SIN(K−2X)=0
XとYは0度から90度の範囲にあるので、K−2X=0、つまり X=K/2で関数Fは
極大値(最大値)を取ります(K−2X=−πはY=X−πに対応し、K−2X=πは。
Y=X+πに対応する)。
以上から、Y=Xとの交点で関数の値はピークになることが判ります。したがって、
Y=X上での極大値(最大値)を求めれば、 与えられた範囲での最大値が得られ
ます。Y=Xとおいて、
F(X、X)=SINX SINX SIN2X=2 SIN3X COSX
関数FをXについて微分すると、
dF/dX=6 SIN2X COS2X−2 SIN4X
この場合も、dF/dX=0とおいて極大値(最大値)を取るXの値を求めてみます。
6 SIN2X COS2X−2 SIN4X=0
→ 2 SIN2X ( 3COS2X−SIN2X )=0
→ 2 SIN2X ( 3−4 SIN2X )=0
以上から、SIN2X=0、3/4で極値を持ちます。ただし、0は解ではないので
SINX=(3)1/2 /2 → X=60度
となります。ゆえに、X=Y=60度で最大値3ルート3/8を取ります。
以下に関数Z=F(X、Y)の図を示します(図1参照、Functionviewで作成)。 Xと
Yの表示範囲はともに−1.5から1.5までです。単位はラジアンです。
次の図は、 Y=X(青)そしてY=K−X(緑)上のZ=F(X、Y)の値(赤)をラインとし
して示したものです(図2および図3参照、Functionviewで作成)。