学業で成功する為の秘訣


 

学業で成功する為の秘訣を簡単にまとめておきます。 大学と大学院では若干の違

いがあります。

 

大学の場合

 

日本の大学と異なり、 大学生が研究(卒研)を行うことはほとんどありません。  した

がって、 授業を受けて卒業に必要な既定の単位を取ることが学業のメインになりま

す。ここで、重要になるのが前にも述べたGPAです。アメリカの場合は、成績に関し

極めてシビアでGPAが既定の値を維持できない、または、Dの数が多くなると自動

的に退学になるケースがあります。 ゆえに、 成績に関する学生間の競争は自然と

激しくなります。日本の大学からアメリカの大学への転入を考えている方は、そこの

感覚の違いを良く理解した上で転入するようにしてください。

 

 

では、評価の方法を説明しましょう。教授によって多少の違いはありますが、毎週提

出する宿題が4割、 中間試験が3割 そして期末試験が3割という配分になります。

但し、上記の例は理系の科目に多く、 文系の科目の場合は、小論文の提出で置き

換わることがあります。 英語がネイティブでない日本人にとって、数学的な計算はと

もかく、論文などで高得点を取ることは極めて難しいと言えます。 ですから、 文系の

日本人学生でも、数学系の科目( 中学レベル+ )でGPAを稼ぐという状況になりま

す。ちなみに、評価の割り当て( ABCの割り当て )は相対的に行われることが多い

ように思われます。これも、教授によってまちまちです。全得点が100点とすると、

点以上がA、 75点以上がB、 そして60点以上がCになるというのが一つの目安

です。

 

以上から、自分だけで全てをやろうとすると無理がでます。 教授TA(教授に代わ

って宿題の採点や実験の補助をする大学院生 )、友人をできるだけ活用することが

良い成績を得るポイントになります。そして、授業のノートを取るだけでなく、カメラや

ボイスレコーダーなどのデジタル機器の利用も考えてみてください。  英語力が劣る

日本人学生にとっては有効な方法です。 フルタイムの学生である為には、学期あた

り 最低12単位が必要になりますが (1科目4単位として3科目相当)、 最初の一年

ぐらいは、これを超える科目数の受講は控えた方が良いと思います。 特に、大学院

への進学を考えている方は、GPAを高く維持することを優先してください。単位の取

り過ぎはとかくGPAの低下の原因になります。

 

最後に、 授業が始まって最初の 1、2週間はいろいろな科目の授業に顔を出して、

自分のニーズに合っているかどうかを調べることも大切です。そのあとで、取るべき

科目を決めてください。 教授が配るシラバスは授業の進め方や評価方法が書いて

あるので、 それも参考になります。 加えて大学に日本人のサークルがあれば、 試

験の過去問を持っている人がいるかもしれません。 そういう所での努力のあるなし

が評価に響いてくることがあります。  寮でのルームメートの選択にも注意を払いま

しょう。試験前の一週間ぐらいは徹夜状態になります。 寮でのストレスは即、 試験

でのパフォーマンスに影響を及ぼします。

 

大学院の場合

 

大学院の場合は、大学と異なりより専門性が高くなります。 そのため、理系の学生

が文系の科目を取るということもなくなります。その点ではやり易くなりますが、授業

のレベルは格段に上がるので注意してください。

 

理系の大学院について説明します。 学生の構成で言えば、アジア系の学生がかな

り多くなります。 中国人インド人韓国人台湾人 がクラスの半分以上を占める

こともあります。 ただし、 医学系の学部はアメリカ人がほとんどで外国人学生は疎

らです。 これは、アメリカ社会でのドクター( 医者 )のステータスが極めて高いこと

を反映しています。海外からの学生( 特に、アジア系の学生 )はその国におけるトッ

プクラスの学生が来ているので、授業での競争も熾烈になります。

 

大学院の成績は、  大学に比べてより高いGPAを維持しなければならないと指摘し

ました。 マスター課程では以上、 PhD課程では3.3(もしくは3.5)以上という感

じです。 また、Cの数が一定以上になると即退学になるというケースもあります。 し

たがって、 大学院での評価のし方が多少甘いというニュアンスがありますが、相当

プレッシャーになることを頭に入れておいてください。大学の場合で説明したポイ

ントを良く確認してください。日本に比べてアメリカでの評価はより厳しく具体的に行

われることを付け加えておきます。  一定のレベルに達していない学生 については、

辞めてもらっても構わないという共通認識が 教授たちの間にあるのだと思います。

この傾向は大学院でより強くなります。

 

日本でマスターの学位を取るためには修士論文を書かなければなりませんが、アメ

リカでは論文を書かずに、 規定の単位を取って卒業するというのが一般的になりま

す。PhD課程に関しては、日本と同様に博士論文を書きます。 ただし、最初の一年

ぐらいは授業を取り学科試験口頭試問でパスをしないと、  博士論文の作成に移

れないという点は日本と多少状況が違ってくるかもしれません。  これらの二段階

構成になっている理由は、 研究能力と共に専門分野における知識を確認するとい

う側面にあると考えます。 RAになっている場合は、 勿論授業と研究を同時並行的

に行うことになります。 RAやTAをやっている学生には自分のデスクを与えられるメ

リットもあります。 そうすれば、寮でのトラブル( ノイズがひどいとか )があっても、夜

間静かな環境で試験勉強をすることが可能となります(24時間利用もOK)。  経済

的なメリットだけでなく、 学業上のメリットもあることを心に留めておいてください。 ち

なみに、  それが不可能な場合は時間的な制限があるものの 図書館の利用をお勧

めします。

 

 


 

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