正八面体型の抵抗の計算
正八面体型の抵抗の値を計算します。この型では、二種類の場合があります。一つ
は点Aと点Cの間の抵抗値です。 形の対称性から、 点B、点D、点Eそして点Fの電
圧は同じになります。よって、B−E間、E−D間、D−F間そしてF−B間には電流は
流れません。ゆえに、RACは2R、2R、2Rそして2Rの並列接続となります。
RAC=1/(1/2R+1/2R+1/2R+1/2R)=2R/4=R/2
各辺の抵抗値を1オームとすると、RAC=1/2オームとなります。
<各辺の抵抗値は全てR>
(図1、十進BASICによる3Dグラフィックス)
もう一つの場合は点Aと点Bの間の抵抗値です。 まずは、各部を流れる電流を分類
します。
I1=IAB
I2=IAE=IAF=IEB=IFB
I3=IAD=ICB
I4=IDE=IDF=IEC=IFC
I5=IDC
点Aと点Bの間を流れる全電流を I とすると、 各部を流れる電流間には次のような
関係があります。
I=I1+2 I2+I3、I3=2 I4+I5
また、点Aと点Bの間の電圧は、
VAB=I1R=2 I2R → I1=2 I2
=I1R=2 I3R+2 I4R → I1=2 I3+2 I4
=I1R=2 I3R+I5R → I1=2 I3+I5
上記の五つの式を連立方程式として解いて、
I1=5 I/12、I2=5 I/24、I3=I/6、I4=I/24、I5=I/12
従って、点Aと点Bの間の抵抗値RABは、
RAB=VAB/ I=5R/12
となります。 各辺の抵抗値が1オームとすると、RAB=5/12オームとなります。