座標値に関する式の導出
前ページで述べた座標値に関する式は、θ=ωt とおけば、Z軸に関して回転した
ときの回転変換の座標値の変換式でもあります。 ここでは、θを使って話を進めま
しょう。 また、XとYについてだけ議論すれば十分なので、扱う式は次の二式になり
ます(図1参照)。
X2S=X1S COSθ+Y1S SINθ
Y2S=−X1S SINθ+Y1S COSθ
まず最初に、一番目の式を考えましょう(図2参照)。
上図から、以下の二式が得られます。
X2S=(X1S+α)・COSθ
α=Y1S TANθ
下式を上式を代入すると、
X2S=(X1S+Y1S TANθ)・COSθ=X1S COSθ+Y1S SINθ
が得られます。
次に、二番目の式について考えます(図3参照)。
上図から、以下の二式が得られます。
Y1S=(Y2S+β)・COSθ
β=X2S TANθ
同様に、下式を上式に代入して、
Y1S=(Y2S+X2S TANθ)・COSθ=Y2S COSθ+X2S SINθ
が得られます。
この式をY2Sについて解いて、
Y2S=(Y1S−X2S SINθ)/ COSθ
ここで、X2Sについて得られた結果を上式に代入すると、
Y2S={Y1S−(X1S COSθ+Y1S SINθ)・SINθ}/ COSθ
={−X1S SINθCOSθ+Y1S・(1−SIN2θ)}/ COSθ
={−X1S SINθCOSθ+Y1S COS2θ}/ COSθ
=−X1S SINθ+Y1S COSθ
が得られます。これで、当初の目的を達成しました。
では、 上記で得た結果をもとに、 Z軸に関して回転したときの座標変換の式を行列
を使って表してみます(座標軸を反時計方向に回転したときの変換なので、図形を
反時計方向に回転したい場合は、θにマイナスを付けることを忘れないこと)。
X軸およびY軸に関して回転した場合の変換式を、行列表示で表してみてください。