ひもの問題(その1)


 

滑車の問題を考えましょう(図1参照)。 左右の定滑車の間に、動滑車が配置され

ています。それぞれの重りの質量はM、M3M、そしてM2Mです。

 

HIMO-MONDAI-1.GIF - 5,906BYTES

 

滑車は質量無視できなめらかに動きます。 また、ひもも質量が無でき滑ら

動くものとします。まず最初に、それぞれの重りに関する運動方程式を求め

ただし、重力加速度Gとしました。

 

質量Mの重りに関する運動方程式(加速度の向きは上向き)は

 

=T−M

 

質量Mの重りに関する運動方程式(加速度の向きは下向き)は

 

=MG−T

 

質量Mの重りに関する運動方程式は(加速度の向きは下向き)は

 

=MG−T

 

とそれぞれなります。これだけでは TとT関係が判らないので、真ん中にある

滑車に関する運動方程式(加速度の向きは下向き)を考えてみましょう。 この場

合は、滑車の質量無視ているので加速度の項はなくなります

 

0=T−2T

 

ここで、 それぞれの重りの高さの変をX、X、X( X上向き、XとX

向き )とすると、次の関係が得られま

 

−X=−2X

 

よって、この式を時間に関して二回微分すると、

 

−A=−2A

 

となります。 これで未知数5に対して方程式5つできました。後は、これらを連立

させて解けばいい訳です。

 

M1A=T−MG

MA=MG−T

MA=MG−T

0=T−2T

A−A=−2A

 

四番目の式を三番目の式に代入して消去します。

 

M1A=T−MG

MA=MG−T

MA=MG−2T

A−A=−2A

 

一番目の式に二番目の式を、そして一番目の式を2倍して三番目の式を足して

消去します。

 

M1A+MA=MG−MG

2M1A+MA=MG−2MG

A−A=−2A

 

三番目の式をAについて解いて一番目の式に代入して消去する。

 

(M+M)A−2MA=(M−M)G

2MA+MA=(M−2M)G

 

一番目の式にMをかけ二番目の式に2Mをかけ足すと、

 

(4MM+MM+MM)A=(−4MM+3MM−MM)G

 

よって、

 

A=(−4MM+3MM−MM)G / (4MM+MM+MM

 

その他の式は、

 

A=(4MM+MM−3MM)G / (4MM+MM+MM

A=(−4MM+MM+MM)G / (4MM+MM+MM

T=4MMMG / (4MM+MM+MM

T=8MMMG / (4MM+MM+MM

 

となります。

 

Aの式にM、M、Mの各値を代入すると、

 

A=(−12M+18M−2M)G / (12M+6M+2M)=G / 5

 

また、A、A、T、Tについては以下のようになります。

 

A=3G / 5

A=−G / 5

=6MG / 5

=12MG / 5

 

別な例を考えてみましょう。M=M=M、M=2Mとすれば、

 

A=0

A=0

A=0

T=MG

T=2MG

 

この例では、 両端にある重りの質量の合計が真ん中にある重りの質量に等しい

め、 力がつり合って重りがまったく動かなくなります(正確には、 静止または等速

度運動となる)。

 

真ん中の動滑車に質量MKがあった場合はどうなるでしょうか!?

 

滑車の問題(その1)

 

 


 

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