方程式の解を求める


 

因数分解ができるか解の公式を使える場合は、  方程式を解析的に解くことは可

能です。 ただし、 これが難しい場合は、方程式をコンピュータを使って数値的に解

かねばなりません。 ここでは、両方のやり方で解ける方程式を使って、数値的に問

題を解くやり方を少し検討してみます。以下に、代表的な二次式のグラフと三次式

のグラフを示しました(図1参照)。

 

NIJISHIJI-SANJISHIKI-GRAPH.GIF - 6,114BYTES

BearGraphで作成)

 

上記の両式を因数分解すれば、次のような式になります。

 

<二次式>

Y=X−3=(X−ルート3)(X+ルート3)

 

<三次式>

Y=2X+3X+X=X(X+1)(2X+1)

 

 

ゆえに、二次式の解はルート3−ルート3であり、三次式の解は−1そして−

1/2となります。

 

では、これらの式を数値的に解いてみましょう。Y=0となるX座標の値になる

訳ですが、その前後でYの値の符号が変わっていることに注意してください。この

性質を使って数値的に解くことになります。

 

十進BASICのプログラムを以下に示します。解への収束性を高めるアルゴリズム

はいろいろありますが、 ここではシンプルに探すXの範囲を定めて、等間隔の刻み

で範囲の下限から上限までスイープする方法をとりました。

 

<三次式の解を求めるプログラム>

PROGRAM-SANJISHIKI-SUUCHIKAI.GIF - 5,517BYTES

 

<二次式と三次式の交点を求めるプログラム>

PROGRAM-NIJISHIKI-SANJISHIKI-KOUTEN.GIF - 5,693BYTES

 

次に、計算結果を示します。二次式と三次式の交点のX座標も求めました。刻み幅

0.001としています。

 

二次式の解 → X=−1.733、1.732

三次式の解 → X=−1.000、−0.500、0.000

二次式と三次式の交点 → X=−1.405

 

次の一次式四次式交点を数値的手法を使って求めてください(図2参照)。 ま

た、 一次式がY=2X/ 3+Kであった場合、 Kの値によって四次式との交点の数

が異なってきます。交点の数をKの値によって分類してみてください。そして、Y=K

X+1/ 2の場合はどうでしょうか。

 

一次式: Y=2X/ 3+1/ 2  四次式: Y=(X+2)(X+1)X(X−2)

 

HOUTEISHIKI-SUUCHIKAI-ICHIJI-YOJI.GIF - 4,913BYTES

Functionviewで作成)

 

一次式と四次式の交点座標値

円と六次式の交点座標値

球面と螺旋の交点座標値

 

 

課題(その1)

 

三次方程式(X+AX+BX+C=0)の解の公式を導出してください。

 

課題(その2)

 

四次方程式及び五次方程式の解の公式は存在しますか。もし、存在しないとする

と、その理由を議論してください。

 

 

 


 

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